このDVDを見たら、連れてってくれるのかな~懐かしい日々へ
結論。僕にとって今やかぐや姫とは伊勢正三である。(●^o^●)
「僕は何をやってもだめな男です」も泣かせます。第1期かぐや姫の全貌がわからない今となっては、この曲が名残を残しているんだろうなと想像できます。正やんも後にダンディズム路線に進むとは思えない乗りっぷりで心地よいです。「じんじろ橋」的なアレンジに古さを感じますが、曲自体は名曲揃いで12曲続けて聞き入ることができます。
「好きだった人」はここでしか聞けないアレンジです。これ以降はおなじみのスリーフィンガーになります。最近CMで突然「青春」が使われましたが、最初のブルースハープが無いとこの曲は締まりませんね。
すごいのは、このアルバムでしか聞けない正やんの「置手紙」。スリーフィンガーのギターとマンドリンの演奏。ベースはもちろんパンダさんのウッドベース。最近でこそアンプラグドを余興的にやるアーティストが増えましたが、かぐや姫はこの当時から常にアンプラグドだったんですねえ。
「妹」も「加茂の流れに」もオリジナルの曲とは違うアンプラグドのアレンジでギターでコピーのし甲斐があった、あった。
往年のギターフリークにも、現代の「ゆず」大好き青年たちにもお薦めです。
さて、いま改めて聴いてみると四畳半フォークの代表格「神田川」「赤ちょうちん」よりも「君がよければ」「ペテン師」「あの日のこと」「眼をとじて」「今はちがう季節」「アビーロードの街」での“ソフトロック”カラーの曲や、「この秋に」「あてもないけど」「けれど生きている」「妹」のアレンジの素晴らしさが印象的であり、30年経た今もなお彼等の音楽が愛されている理由がわかってもらえるはずだ。現在10代・20代で、時代やファッションのように流れて消えるばかりじゃない、生き方を考えるための歌をお探しの方にはぜひ聴いて欲しいアルバムです。