グループサウンズは永遠に～GS I Love You～グループサウンズアーティスト gs 栄光ブルーコメッツスパイダースタイガーステンプターズ青春名曲人気ヒット曲

『君も僕も友達になろう ~コンプリート・アウト・キャスト』
Pヴァイン・レコード
price : ￥2,940
release : 1999/06/25

音質等の面では譲るが、彼らを全曲聴ける１枚として重宝。

『カルトGSコンプリート・シングルズ(2)』のレビューでも書かせていただいたが、のちにキャンディーズをスタッフとして育てることになる３人の男たちが参加していたバンド、アウト・キャスト唯一のオリジナル・アルバム（いいタイトルだ…）全曲に、シングル曲／音源、そして新たに発見された未発表曲を加えたコンプリート盤（ブックレット裏＝当時のアナログ・ジャケ裏、のメンバーのプロフィールが泣ける）。大部分のマスターテープが消滅したとかで、当時のアナログ盤から音を起こしているため、時にはスクラッチも目立ち、なおかつこのCDでは、何故か音の位置が左右逆に収録されている曲もある、などの問題点はあるけれども、商売っ気などといったものからはかなり遠いところでプレイしている音楽少年たちの《純》で素朴なロケンロールは、やはり胸を打つ。中でも、一体何が起こったのか、今日が何年何月何日で、今が何時何分なのかすら、一瞬わからなくなりそうなほどに爆裂しまくっている「のっぽのサリー」が、なんといっても圧倒的。「Be My Baby」のビブラフォンの音が少しハズれているのは、東京ビートルズの「プリーズ・プリーズ・ミー」からの引用だという説も（んな、アホな）。

しかし、いくら放し飼い状態だったとはいえ、一応、天下の渡辺プロ所属（※）だったGSのマスターテープが、今ではほぼすべて失われた（未発表だった20のテープは、テイチクの倉庫から発見されたが）、というのは、なんとも不思議かつ残念な話である（※自前で原盤を制作し、各レコード会社に供給する、という手法を、ナベプロはこの少し前に確立していた。このやり方にはマスターが散逸しにくい、などの長所がある）。なお、03年12月に発売の限定盤『君も僕も友達になろう』は、やはりアナログ盤から音を起こしているそうだが、音質の方はかなり改善されている、とのこと。

グループサウンズは永遠に～GS I Love You～

君も僕も友達になろう ~コンプリート・アウト・キャスト

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