トランザムの「カモン・イン」が昭和51年。それ以外はすべて昭和40年代、それもオイルショック以前でまだまだ景気がよかった時期にCM用として作られた楽曲を、レコードになったヴァージョン主体に集めたアルバム(ワイルド・ワンズ〔コカ・コーラ〕と、お嬢さまイメージをふっ飛ばす久美かおり「ワンサカ娘」のみ、CM用音源とのこと)。タイアップによって大ヒット曲が生まれることが当たり前になる以前の、商品のイメージや、テレビCMの映像との関係がきわめて密接な楽曲が、かなり多いなー…、という印象。「イエ・イエ」(同じ亜星氏作品「ひみつのアッコちゃん」のエンディング曲に近いグルーヴ感?)、ハマクラ氏の「恋のカローラ」、のちの千昌夫夫人が歌う「サマー―」、そして「ケンとメリー」などの有名どころ以外にも、プレ「我が良き友よ」といった趣のムッシュかまやつ「乱れたら」、やたらとバックトラックがカッコいい「マンダム」日本語カヴァー(自分も一度、この音で歌ってみたい! ただしブロンソンズ・ヴァージョンの詞で…)など、地味ながら味な傑作などもさまざま揃えてあって、聴き方次第ではかなり楽しめるセレクトになっている。
なお、キャンディーズの3人が(レコード・デビュー前年に)参加しているというスクール・メイツの「愛するハーモニー」、何度も聴いてみたけれど、鶴間エリ(こちらも懐かしい…)の声が前面に押し出されてる感じ? で、聴きわけは困難。ただ、シングルのジャケットがカラーで掲載されており、3人の顔も確認できるので、キャンディーズ・マニアは要チェック?