まず注意していただきたいのは、出版から年月が経っているので、若干ではありますが、最新の精神医学からずれた内容となっていることです。例を挙げると、境界例の症状について現在とは若干認識が異なっていること。また正式な病名としては消えた「ヒステリー」という言葉がそのまま記述されていることなどです。 もっとも以上のことを踏まえれば、逆に精神医学のここ数年の変遷を知ることにもなります。
全体的な内容としては、とても読みやすい構成となっています。精神疾患について概観を知りたい人には、簡潔でやさしい内容です。治療法や抗精神薬についての知識や、精神医療の歴史についても、ざっとですが知っておいたほうがいい内容が網羅されています。固い学術書ではなく図解本ですから!一般読者の期待に応えてくれる1冊と言っていいでしょう。