【商品詳細】
2002年度から「ゆとり教育」の名の下に公立学校の授業内容が3割削減された。その結果、公立学校に通わせる子と私立中学受験をして中高一貫教育を受ける子との間には、大きな学力格差が生じる。子どもの将来を考えるならば、私立中学に通わせるべきだ、と著者は訴える。本書は、ベストセラー『受験は要領』シリーズの和田秀樹氏が、自らの受験体験や受験指導体験をフル活用し、小学生の子を持つ親の心構え、効率・効果的な勉強法、塾や志望校選びのツボを指南したものだ。 まずは、なぜ中学受験が必要かを述べた上で、小学4年からのスタートを推奨する。カギとなるのは塾選びだが、子どもの性格や志望校との相性を見て選んでいくことが大切だと説く。無理をしてレベルの高い塾に通わせると逆効果を招きかねない。そのことは志望校選びにも当てはまる。とかく偏差値の高い有名校に目を奪われがちだが、偏差値はそれほどでなくとも、最近めきめきと頭角を現し、東大や早慶上智に多数の合格者を出している学校もある。そんな穴場校、“お得な学校”の探し方も伝授する。 東京近郊の学校、有名校の受験集中日に試験のある学校がねらい目といったアドバイスとともに、準備が遅れた子どものための和田式短期間成績アップ術や勉強をやる気にさせるテクニック、子どもを本番に強くさせる法などを満載。志望校選びの情報が首都圏に偏っているきらいはあるが、小学生以下の子どもを持つ親は手にしておきたい1冊だ。(清水英孝)
頑張れ受験生
和田秀樹氏の「受験は要領」シリーズの中学受験編。中学受験を目指している今度新6年生となる息子に向けて、情報整理のために購読。 前段は、著者が従来から主張されている「ゆとり教育」弊害論が主体であるが、これらの論旨は過去に類書が発行されており、やや重複感あり。本書の有用性は、第7章からの「受験に向けての戦術、心構え」ノウハウだろう。 大学受験と異なり、精神的にまだまだ未完成な状態の小学生に、いかにやる気を持続させ、かつ、試験直前の焦り等をいかに和らげさせてあげるかについての記述はなかなか役に立つ。 ただ、本書で記載されている対象中学が首都圏に偏っていることが残念である。
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